今日のひとこと集
千華繚乱のコーナーの「今日のひとこと」を集めてみました。
語り部の趣味がモロに出ているラインナップですね〜〜(笑)。
まあ、予想された結果ではあるのですが……。
2015年 | |
5月5日 |
「どこにいても、どれだけ離れていようとも、お前だけを想い続ける。だから…、待っていてくれるか?」 (PCゲーム「三国恋戦記〜オトメの兵法!〜」より) 三国志を舞台にした乙女ゲー「三国恋戦記」。 出てくる男性キャラはもれなくカッコいいのだけれど(笑)、セリフを聞くだけでうっとりするのは、何といっても櫻井孝宏さんが声を当てていた雲長(関羽)でした。あんなに素敵なボイスでこんな熱い言葉をささやかれたら、それこそ無我夢中でうなずいてしまいますとも。 ◆ 現代の女子高生 花は、不思議な本の力によって、三国志によく似た世界に飛ばされる。そこで出会った雲長は、花と同じように現代からやってきた青年だった。 さまざまな困難を乗り越え、ようやく元の世界へ帰れることになった二人。しかし、現代に戻れば、この世界でのすべての記憶は失われてしまう…。 いよいよ、となった時、雲長が花に想いの丈を告げる、これは最強のプロポーズ。 ◆ → もっと三国恋戦記 |
2010年 | |
7月19日 |
「いい女が泣くのは卑怯だぜ…口説きたくなるだろ」 (テレビアニメ「幻想魔伝・最遊記」より) 峰倉かずやさんのマンガ「最遊記」。最初の出会いはアニメだった。 登場するのは4人のかっこいい男たち。中でも私が一番惹かれたのは、妖怪と人間の混血、禁忌の紅い髪と眸をもつ沙悟浄だ。女たらしで、格好つけたがりで……誰よりも仲間思いで、熱いヤツ。斜に構えた眸の奥に、優しさがにじみ出る。 ◆ それぞれが深く傷ついた魂を抱えて、西への旅を続ける三蔵一行。 4人の男たちの生き様が実にかっこいいのだが、そんな中でも私が悟浄に心惹かれたのは、彼の「男気」に惚れたのだと思う。 そんな悟浄に惚れ直したのは「最遊記外伝」を読んだときだ。悟浄の前世である捲簾の最期を目にして、もう涙、涙……。真っ先に我が身を犠牲にして仲間を助けようとする彼の行動には、打算もなにもない。これぞ「男」の生き様、死に様だ!なんて思ったわけです。 |
2008年 | |
9月15日 |
「たった20ページしか読んでないのに、熱く語らんといてくれる?」 (娘から私へのキツ〜イひとこと) 目の手術をする前、司馬遼太郎氏の「関ヶ原」を、ほんのさわりだけ読んでみたのだが、あまりに「戦国無双2」のイメージにぴったり重なる三成が描かれていて、ひたすら感激してしまった。そのことを、娘にとくとくとしゃべったところ、娘が冷めた声で私に言ったひとことがこれ。 その通りだっただけに、母はかなりヘコんだのだった。 ◆ すみません。決しておふざけではなく、何とも言い得て妙な「ひとこと」だなあ、と感心してしまいまして…。どうも私は語り過ぎるきらいがあるらしい。 とはいえ娘も、三成にはまっていた頃は、嬉々としてこの話題に乗ってくれていたではないか。私以上に瞬間湯沸かし器な彼女は、この時すでに、さっさと「戦国無双」の世界から「ヘタリア」の世界にお引越ししてしまっていたのである。 orz |
8月1日 |
「よき主に巡り会え、楽しき人生だった」 (PS2ゲーム「戦国無双2」より) 「三成に過ぎたるものが二つあり 島左近と佐和山の城」と謳われた軍略家、島左近。「戦国無双2」での左近と三成の関係は、主君と家臣というよりはもっと近しい、でも非常に清冽な絆で結ばれた『同志』です。 二人の関係に愛着のある人なら、左近のこのセリフは涙なしには聞けませんよね…。 ◆ なぜか今になって、思いっきりはまってしまった石田三成。そして三成の重臣、島左近。この二人、諸葛亮と姜維の苦労性師弟コンビに匹敵するほど、私の中ではベストカップル?です。 たとえゲーム設定でもかまいません。戦国最強のツンデレキャラ三成と、その想いをしっかりと受け止めてくれる大人な左近…。この距離感がたまりませんね。 ああ、久しぶりに殿方にトキメキましたわ(笑)。 ◆ → もっと佐和山主従 |
5月18日 |
「人は皆死ぬが、本当に生きる者は少ない」 (映画「ブレイブハート」より) イングランド王に捕えられたウイリアム・ウォレス。残虐な刑を待つウォレスに、彼を慕う皇太子妃は「王への忠誠を誓えば、死を免れるかも」と懇願しますが、ウォレスはその申し出をきっぱりと断り、最期まで己の信念を貫き通す覚悟を決めるのです。 ◆ 大好きな大好きな映画「ブレイブハート」。先日たまたまCSでやっているのを見かけ、そのままズルズルと見ていたら、やっぱり最後のシーンで号泣してしまった。 人は何のために命を懸けるのか。どこまで強くなれるのか。 愛のために、信念のために、そして悔いなく「生きる」ために。 ◆ → もっとブレイブハート |
2月7日 |
「犬は餌で飼える。人は金で飼える。だが、壬生の狼を飼う事は何人にもできん!」 (テレビアニメ「るろうに剣心」 第30話より) きゃ〜〜っ、もう、斎藤さん、かっこよすぎますぅ! 「るろうに剣心」には、これでもかっていうくらい名ゼリフがでてきますが、中でも、かつての新選組の生き残り、壬生の狼の信念を貫く斎藤一のセリフの数々は、新選組大好きな私としては、背筋がぞくぞくするくらいしびれる名言のオンパレードです。 ◆ 実際の斎藤一は、もっと普通の若者だったと思うのだが、私の中の斎藤のイメージは「るろうに剣心」によって決定的なものになったと言っていい。それまでは、作品によって印象が全く違うし、どことなくとらえどころのない感じだった斎藤が、この作品で、実にくっきりとした輪郭を持つ一人の男として私の目の前に立ったのである。 彼はきっと、最後まで新選組の生き残りとして、狼の誇りを持ち続けたのだろうなあ、と思わず頷かずにはいられない説得力がすごい。 ◆ → もっと斎藤一 |
2006年 | |
12月21日 |
「忘れられないんじゃない……忘れないんだ」 (PSゲーム「幻想水滸伝U」より) 同志であり、恋人でもあった解放軍のリーダー オデッサの遺志を継ぎ、戦い続ける孤高の剣士フリック。大切な人を守れなかった己の未熟さを悔い、彼女に見合う男になることを誓う。 だから決して忘れない。心に刻まれた終わりなき痛みを。 ◆ 「幻想水滸伝T・U」に登場するフリックは、私の大好きなビクトールとともに、主人公を助けて戦う頼もしい戦士。彼にとってオデッサは、唯一尊敬できる人間だった。その面影は永遠に、彼の胸から消えることはない。 このセリフは、フリックのことを一途に慕う少女ニナに、かつての恋人オデッサへの想いを語ったもの。ニナは結局ふられてしまうのだけど、「それでも待ってていいですか?」とつぶやく乙女心が、ちょっぴり切ない。 ◆ → もっと幻想水滸伝 |
11月19日 |
「家畜に神はいないッ!」 (PSゲーム「ファイナルファンタジータクティクス」より) ファイナルファンタジータクティクス(FFT)というゲームで、貴族出身のアルガスが、革命を企てた平民剣士ミルウーダに放った一言。 ここで言う家畜とは平民のことだ。「私たちは貴族の家畜じゃない!」と言うミルウーダに対して、アルガスは「おまえたちはオレたち貴族の家畜なんだッ!」と言い放つ。 「そんな理不尽なこと、誰が決めたッ!」 「それは天の意志だ!」 「天の意志? 神がそのようなことを宣うものか! 神の前では何人たりとも平等のはず! 神はそのようなことをお許しにはならない! なるはずがないッ!」 というやり取りの後の、トドメの一言がこのセリフ。あまりにも強烈。そして痛いひとことである。 ◆ FFTは、ゲームとしては非常に面白かったのだけれども、話の展開が暗くて、私的にはあまりはまれなかった。 それにしても、アルガスのこのセリフは凄すぎる。 鳥インフルエンザが流行したとき、土に埋められて処分される大量のニワトリの映像を見て、「家畜に神はいない」ということを実感したのは私だけではないのでは……? |
10月7日 |
「遠い過去と 遠い未来をつなげるために、そのためにいるんだ、オレは。オレ達は」 (ほったゆみ原作/小畑健漫画「ヒカルの碁」より) 最終回、韓国の高永夏(コ・ヨンハ)と対戦したヒカルは、惜しくも負けてしまい悔し涙を流す。「なぜ碁を打つんだ?」と聞かれ、答えははっきりと自分自身の中にある、と感じるヒカル。 遠い過去と遠い未来をつなぐ……それは、ヒカルにとっては決して観念的なものではなく、佐為という存在につながる真実にほかならないのだ。 ◆ 佐為がヒカルの前から消えてしまったとき、悲しくて切なくて涙が出た。その後のヒカルは見ているだけで辛くて、絶対的な喪失感は身につまされて痛かった。 「なぜ碁を打つんだ?」という問いかけに対するヒカルの正直な気持ちは、「佐為がいたから」だったろう。佐為によって出会い、佐為とともに歩んできた道。今は内なる佐為のために、佐為と自分の碁を打つ。 ヒカルが打ち続ける限り、佐為もまた彼の碁の中に生き続けているのだから。 ◆ → もっとヒカルの碁 |
5月19日 |
「なにもないのだ、私には。ただ、夢があるだけだ」 (北方謙三著「三国志」より) 北方三国志を読んで、一番驚いたのが「ハードボイルドな劉備」だった。人徳といえば聞こえはいいが、ただ人がいいというだけで、戦っては負けて逃げてばかりいる、これまでの劉備とはまったく違うヒーローがそこにいたのだ。 関羽、張飛の二人から「あなたの家来にしてほしい」と言われて、劉備が答えたのがこの言葉。本当に、名前も地位も財産も何もない、無一物からの出発だったのだろう。だからこそ、夢だけは誰よりも熱く、大きく――。 ◆ 北方謙三氏の「三国志」は、吉川英治版以来、久々に本当に面白い!と思えた小説だった。 吉川版が、演義準拠ということもあって、どちらかというと蜀(劉備)寄りなのに比べ、北方版はあくまでも魏・呉・蜀の3つの勢力を均等に描いている。 そして、登場する男たちがどれもこれもおそろしく「かっこいい〜〜!」のだ。特に呂布なんて、全くもう、反則じゃないのっ?っていうくらいすごい奴だったりする。 自分の理想や野望のために己のすべてを賭け、精一杯生き、死んでいった男たち。その熱い生き様に、私たちもまた涙せずにはいられない。 |
2月1日 |
「司馬遷は生き恥さらした男である」 (武田泰淳著「司馬遷 史記の世界」より) 武田泰淳の名著「司馬遷 史記の世界」は、この一文から始まる。それまでただ歴史家としてしか司馬遷をとらえていなかった私は、その真実の姿を知って驚愕すると同時に、「史記」にこめられた熱い思いに、感動を新たにしたのだった。 ◆ 項羽と劉邦、呉越の興亡、列伝に描かれた刺客たちの凄絶な生き様……。人間の生き様の美しさも醜さもリアルに描きつくす「史記」は、全編が驚きと感動に満ち溢れている。けれど、本当に驚嘆すべきは司馬遷その人の生涯だった。 「史記」が単に無機質な歴史書ではなく、その一字一字に、人が生きることへの熱い共感と慈しみがあふれているのは、司馬遷本人の過酷な人生に裏打ちされたものだったのである。かれが「生き恥」さらしてまで書き綴ったもの、魂のほとばしりが「史記」なのだから。 ◆ → もっと司馬遷 |
2005年 | |
10月28日 |
「しんのすけのいない世界に、未練なんてあるか?」 (劇場版クレヨンしんちゃん「あっぱれ!戦国大合戦」より) しんのすけが戦国時代にいるかもしれないと知った父ひろしは、迷うことなく自分もその時代に行こうとする。「帰ってこれなかったらどうするの!」と反対する妻みさえに言ったセリフがこれ。 そう、この家族愛こそが「クレヨンしんちゃん」の真骨頂!テレビではいつもおバカな野原一家だが、ここぞという時には、とことんがんばっちゃう「かっこいい奴ら」なのだ。 ◆ 子どもに見せたくない番組ワースト1に選ばれたこともある「クレヨンしんちゃん」だが、私は大好きだ。しんちゃんは時にものすごいがんばりやさんだし、父ひろしも母みさえも、ふだんはさえないサラリーマンとただの主婦だが、いざ自分たち家族のことになると、常識では考えられないほどの底力を出してがんばってしまうのだ。 このセリフなんて、まさしく親の鏡だよね。それを何の気負いもなく、さらっと言えるひろしパパってすごい!しんちゃんのピンチに、捨て身で立ち向かう両親の姿といい……野原一家の家族の絆に脱帽です。 ◆ → もっとクレヨンしんちゃん |
8月23日 |
「強くて頭のいい奴が、必ず勝つことになってるんだ」 (テレビアニメ「宝島」 第15話より) 信じていたシルバーに裏切られ、傷心のジム少年に、シルバーは冷たく言い放つ。 「最後に勝つのは正しい方だ!」と反論するジムに向かって、「正しい方悪い方ってのは、最初から決まってるわけじゃねえんだぜ。生き残った方が、正しいってことになるんだよ。世の中いつだってな」と止めを刺すシルバー。 あまりに見事な悪役ぶりに、エクスタシーを感じるほどしびれたのは、私だけではないだろう。 ◆ 「宝島」のセリフにはあまりにも名言が多くて、どれにしようか迷った挙句、選んだのがこれ。「生き残った方が正しい」というシルバーの言葉は、まさに歴史の真理ではあるが、13歳の少年に真っ向から教えるには、あまりにも残酷な現実。それをさらりと言ってのけるのがすごい。 ジムが憧れ続けたジョン・シルバーは、大悪党でありながら、この上なくかっこいい海の男だ。善悪という範疇など軽く超越してしまっている。 ジムがシルバーに抱いた激しい愛憎は、そのまま私の思いに重なるのである。 ◆ → もっとジョン・シルバー |
7月1日 |
「コーダユー 私に笑いかけて 優しい言葉をかけて 私を好きだと言って…… もう諦めたわ 空しい夢……」 (五木寛之原作/森川久美作「ソフィアの歌」より) 出会った瞬間一目ぼれ!というのではなく、ゆっくりと、けれどいつの間にか身を焦がすほどに激しく燃え上がっている想い。ソフィアの恋は、自分でもそうとは気づかないうちに始まります。 どれほど想いの丈をつのらせても、振り向いてもらえない辛さ、寂しさ……。夢でもいい、と流す涙のせつなさに、見ている私の胸も震えるのでした。 ◆ ロシア帝国の首都ペテルブルグ。離宮の庭園管理官の妹ソフィアは、シベリアからはるばる女帝エカテリーナに謁見するためにこの地を訪れた日本人コーダユー(大黒屋光太夫)に出会う。二人の思いは、すれ違い、絡み合いながら、ようやく通じ合えたと思う間もなく、コーダユーは日本へ帰国することに。 ソフィアの一途な想いが可憐で痛々しくて、涙なしには読めません。 上海シリーズとともに、大好きな森川久美さんの1冊。 ◆ → もっと泣きたい? |
6月11日 |
「あれが、俺の妻だ」 (柴田錬三郎著「われら九人の戦鬼」より) 孤独な魂を抱いてさすらう浪人、多門夜八郎。そんなかれをひとすじに慕い続け、報われぬ愛に殉じた梨花姫。 梨花の従者だった柿丸と二人、姫の亡骸を葬った夜八郎は、彼女の眠る丘を振り向いて、こうつぶやきます。もっと早く、その言葉を言ってほしかった!と思ったのは、私だけではないはず。 ◆ シバレンの小説を読んで、初めて「暗い眼をした若者」とか「翳のある美青年」などと形容される主人公に出会ったような気がする。当時(小学生の頃だ)は、そういう男性が妙に新鮮で、魅力的に思えたものだった。今は、どちらかというと、誠実でまっすぐな人に惹かれるのだけれど……(笑)。 ちょっとクールで、不良っぽい男にはまる危険性は、若い頃にはありがちなのかもしれない。 ◆ → もっと多門夜八郎 |
5月21日 |
「嫁さん、ブスのくせに!!」 (白井恵理子作「GOGO玄徳くん!」より) 呉の大都督、美周郎こと周瑜公謹のセリフ。誰の嫁さんのことかは、分かりますね?(笑) 白井恵理子さんの三国志4コママンガシリーズは、知る人ぞ知る「抱腹絶倒!驚天動地!」の傑作ですが、中でもこれは家族みんなで大爆笑でした。 ◆ 周瑜が絶命するとき、「天はなぜ自分と孔明とをこの世に生まれさせたのか」と嘆いたことはよく知られていますが、白井三国志の周瑜くんは、なぜかこのセリフを屋台のおでん屋で愚痴っています。その後に続く(3コマ目)のが、これ! 次の4コマ目では、どこからともなく疾風のように現れた孔明さんに、バットで殴り倒されている周瑜くんが……。 妻黄月英は、孔明の唯一の弱点だったのか? ちなみに、周瑜の奥さんの小喬は、ものすごい美人ではあるのですが……♪(謎笑) 白井三国志の中では、最も哀れを誘う(そのくせやけに可笑しい)キャラ、周瑜くんなのでした。 ◆ → もっと白井三国志 |
5月5日 |
「新選組副長が参謀府に用がありとすれば、斬り込みにゆくだけよ」 (司馬遼太郎著「燃えよ剣」より) もう、トシさんかっこよすぎます、泣けちゃいます! 土方歳三が、新政府軍の手に落ちた函館を奪還するため、ただ一人敵陣に突っ込んでゆく時のセリフ。新選組副長として生き、信念を貫き通して死んだ土方の最期にふさわしい言葉です。 ◆ 土方歳三の最期を描いた小説は数々あれど(といって、すべて読んでいるわけではないが)、これほど土方という男の人生を凝縮した死にざまを描ききっている作品は他にないのではないだろうか。 このセリフの前に、官軍の士官から名を問われた歳三が、ちょっと考えてから「新選組副長土方歳三」と答える、というシーンがあるのだが、「燃えよ剣」をここまで読み継いできた者にとっては、どちらもこたえられない名セリフである。 |