今月のお気に入り


三国恋戦記




◆待て、これは孔明の罠だ!

「薄桜鬼」が大好きな新選組モノだった、という単純な理由で、生まれて初めての乙女ゲーに手を出し、すっかりはまってしまった私ですが…。
そんな私のための?乙女ゲーが、またまたキターッ!!!
今度は、何と三国志。
ははは…。何かもう、見透かされてるといいますか。(^_^;)
正直、「薄桜鬼」をやり終えた時点で、乙女ゲーはこれで最後、と思っていたのですが、大好きな三国志、しかも攻略対象に蜀関係者が多くて、ラインナップを見るだけでときめいてしまうという…もしかして、孔明の罠(笑)?
ほんとのことを言うと、かなり前に雑誌で見かけてからずっと気になっていて、公式ページに日参していたのですけれど、パソコンのゲームを買うのは初めてだし、内容についても、正直どうかなあ…という不安があったのです。あまり聞かないメーカーさんだしね。
でも、絵はきれいだし(人物ももちろんですが、背景もとてもていねい)、何より声優さんの顔ぶれを見て欲しくなってしまったんですね〜。
見てください、この超豪華キャスト!

(劉備)玄徳=三木 慎一郎
(関羽)雲長=櫻井 孝宏
(張飛)翼徳=保志 総一朗
(趙雲)子龍=石田 彰
(曹操)猛徳=森川 智之
(荀ケ)文若=竹本 英史
(孫権)仲謀=森久保 祥太郎
(周瑜)公瑾=諏訪部 順一
(諸葛亮)孔明=杉田 智和

もう、これが孔明の罠なら、自分から進んで罠にはまってやる!という勢いで、しっかり初回限定版を予約購入してしまったのでした。
やり始めてみると、これがすごく面白い!
久々に三国志の世界にどっぷりひたることができましたよ。
私としては、姜維が出ないのが残念ですけど…。まあ、時系列的に考えると無理なんでしょうね。
というわけで、2ヶ月近くかかってようやくすべての攻略キャラをクリアしました。キャラごとの感想は、そのつどブログにアップしたのですが、せっかくなのできちんとひとつにまとめてみたいと思います。ほとんどブログ記事の再録になるかと思いますが、ご容赦ください。
ゲームのストーリー(導入部)はこんな感じです。(公式ページより)

――駒を進めし者 志成すまで自らも駒と化す――

平凡な毎日を送る女子高生・山田花は、まだ恋を知らない女の子。
ある日、課題レポートのために図書館で「三国志」について調べているうちに、兵士のような駒が入っている不思議な本を見つける。興味本位に駒を動かしているうちになぜか文字が変化して…?!
突然真っ白な光が現れ、花は意識を失った。

そして、次に目覚めた時に立っていたのは、見たこともない森の中。でも、なんだかさっきまで調べていた「三国志」に似た世界…。
「うそ、ここってどこ? なんで携帯が通じないの?」
何が何だかわからないまま呆然としている花の耳に、謎めいた男の声が響く。その男の言葉に導かれるまま、“玄徳”という武将の元に身を寄せた花は、どういうわけかその場の成り行きで“孔明”の弟子だと勘違いされてしまう。
そして世に知られた賢人だという“孔明”の代理ならばと、なんといきなり兵を率いる羽目に!
「こんな小娘に」とばかりの武人たちの刺さるような視線を浴び身を縮める花だったが、しっかり持っていた“不思議な本”の力で、何とか初陣での勝利を収めることができた。
だが、ほっとしたのも束の間、新た難敵が立ちはだかる。
こうして花は、戦国の世の勢力争いの渦中に巻き込まれていくのだった――。



◆雲長狙いでいったのに…まさかのノーマルエンディング?

最初、何も考えずに(分からずに)フィーリングだけで進めたら、何とまさかのノーマルエンディングになってしまった…という笑えない話。
自分としては、一応、【関羽】雲長ルートを狙ってたんですが…。どこでどうなったんだか???
いや〜、選択肢でひたすら平和な世界を願望し続けた結果、博愛主義なヒロインの大活躍により、三国志世界は平和に治まるという大団円になるものの、ヒロイン自身は誰ともくっつかず、一人で元の世界(現代)にもどってくるという、何とも寂しい話になってしまいました。(T_T)
先にやってた娘には、思いっきり笑われるし。
それでも、ノーマルEDのストーリー自体はすごくよかったですよ。黄巾賊のおっちゃんたち(笑)と仲良しになれたし。…って、やっぱりこれって寂しすぎ;;

で、もう一度気合を入れなおして再チャレンジしたのですが、やっぱりどうしてもダメ。
赤壁の戦いの後、荊州に帰ってくるんですが、その時点で雲長さんの好感度が5になっていないと、「雲長さんを助けたい」という選択肢が出ないみたいなんですね。4まではいってたのになあ。はあ〜。なぜなんだ〜?
つーわけで、もう一度最初からやりなおし。今度は失敗しないように、(禁じ手の)攻略サイトを見ながら慎重に進めました。
そうして、ようやく雲長ルートをクリアすることができました。まさに3度目の正直。
ところでこの雲長ルート、もしかして、一番のびっくりルートかもしれません。話全体のキーを握っているというか。なぜ、このゲームの登場人物の名前がすべて字(あざな)なのかも、このルートをやって分かったし。終わってみれば、一番最初の図書館での選択肢が大いなる伏線になっていることも納得でした。
ただ、雲長ルートってものすごくシリアスで暗くて、やっていても全然楽しくないんですよぉ。「薄桜鬼」でいえば斎藤さんみたいな…。辛くて、切なくて、思わず「がんばれ、ヒロイン。負けるなっ!」って叫んでしまいそうになる展開。
最後の最後まで、ほとんど甘さがないんだよなぁ。私だったら、絶対ここまでがまんできないわ、と思ってしまう。ヒロイン、ほんと、えらいね〜。
そんな辛いお話でしたが、それでも櫻井孝宏さんの声がステキでステキで、もうずっと雲長さんの声を聞いていたい…と思いながらプレイしていました。
このゲーム、ものすごく声優さんが豪華なんですけど、私的にはなんと言っても櫻井さん!
声に艶があるというか、いい意味での「色気」がある声なんですね。

それから、後で分かったことですが、一度ノーマルEDをクリアしてからでないと攻略できない人がいるそうです。そうとは知らずにノーマルルートへ入ってしまった私の場合は、ある意味怪我の功名かもしれないですね。
(2010.3.24)


◆カタブツ文若さん…意外にかわいいかも

辛くて苦しかった雲長さんの後は、もう少し楽しくて甘々なルートを攻略したかったんですが、結局次に選んだのは【荀ケ】文若さんでした。
最初はね、なんで荀ケ?とか思っていたんですよ。曹操さんちの軍師サマで乙女ゲー向きといったら、やっぱり郭嘉なんじゃないの…と単純な私は思ってしまうのですが、やっぱり全体のストーリーを考えたら、郭嘉だと時代的に合わないんですよね。
同じ理由で、姜維や司馬懿、孫策なんかも無理なのね。(T_T)

荀ケって、私的にはかなりお年寄りのイメージがあったんです(人形劇の影響かもしれません)が、実際には曹操より8歳年下で、50歳くらいで死んでるんだそうです。
このゲーム、基本的にはかなり史実に忠実につくられていて(細かいところに制作者の趣味というかこだわりが込められている)、お話の展開もそれなりに納得できるものでした。
史実どおりなら、文若さんの最期は悲しいものになるのですが、それを何とかくいとめようとヒロインががんばるわけです。
文若さんったら、最初はほんとにとっつきにくくて、ツンなしゃべり方とか戦国無双の三成サマまんま…なんですが、やがて徐々に距離が縮まっていき…。
酔うと本音が出てしまうところとか、普通にやきもちやいてくれるところとか、結構かわいいんですよ(笑)。過去に飛ばされたときのヒロインとのやりとりなんて、漫才みたいで爆笑でした。
そして、最後はびっくりするほど強引で、思わずにんまりしてしまった。ラスト近くまで、結構ツンだったのに、突然抱きついて「ここに居てくれ」「ここに居ろ!」ですもんね〜。何かが吹っ切れたみたいな強引さも、また好ましかったです。(^^)
(2010.3.25)


◆石田さん(子龍)のつぶやきボイスに悶絶!

次はだれにしようかな〜と迷った挙句、【趙雲】子龍くんにしました。
ちょっと今までの趙雲とはイメージが違うんですけど…。若くてかわいいし、ちびっこいし、外見も女の子みたいだし、どう見ても「三国無双」の趙雲とは全然違う。
どちらかというと従者キャラ? ほら、「遙かなる時空の中で」でいうところの頼久くんみたいな。
もちろん、趙雲といえば「お守り…というか保父さん?」のイメージあるけど(笑)、この子龍くんは長坂単騎駆けに象徴されるような豪傑っぽい感じは全くないんですね。
もっと繊細で、華奢で…あ、そうか! ヒロインと同い年設定だったんだ。

いやはや、ツンというよりはドン(鈍感)な子龍くん。(^_^;)
お互いに気持ちがあり過ぎるのにすれ違ってしまって、イライラさせられる…とうのが、いかにも同級生カップルっぽい。
そんな二人をよけいややこしくするのが孔明先生。←師匠、黒過ぎです(爆)。
それにしても、さすが石田さん!!
今回、子龍ルートではちょっとしたお楽しみイベントがあるんですが、これは石田さんだからこそできた芸当なんだと思う。子龍が女装するシーンがあるんですけど、そのときの声が、まるっきり女性の声(オカマっぽい声?)なんですよ。もしかしてこのイベントのせいで、石田さんが選ばれたとか?
ああ、あそこのスチルが見たかったなあ〜。ファンディスクでは見せてくれないかな〜。ぜひとも、絵つきであのセリフを聞いてみたい…。はあ、脳内妄想大爆発!
さらに、最後の方で子龍がヒロインに迫る?シーンがあるのですけど、もう、もう、ここのセリフがね!!
マジでやばい;; 悶絶するかとオモタ…。
しっかりボイスコレクションに登録いたしました。繰り返し何回も聞きたいです。ヘッドホンで、耳元でささやいてほしいぞ〜〜(大笑)。

石田ボイスはほんと「神」ですなー(笑)。
そしてやっぱり、声優さんの力って偉大だ〜〜!と実感いたしました。
(2010.3.28)


◆愛が試される(笑)孟徳ルート

ネッ友さんたちの評判もすこぶる良く、さらに我が家の娘がメロメロになっちゃった【曹操】孟徳さんルートを、ようやくクリアしました!
ふう、長かったなぁ〜〜。やっぱり君主ルートは他の人よりは長いんでしょうかね。
さっそくですが、噂の孟徳さんルート、ものすっごくよかったですよ〜〜。(^^)
たぶん顔はこのゲームキャラの中では一番のイケメンだと思うし、森川智之さんの声はめっちゃステキでかわいいし。乙女ゲーの攻略キャラとしては申し分のない設定に加えて、何といってもあの性格、オチャメでかわいくて、憎めないったらない。
それでいて、怖いときはすごく怖い。当然ですが、絶大な権力を握る為政者としての顔が厳然としてあるわけで、それはそれなりに落差があってすてきだなあと思うんですよね。

孟徳さんとの恋は、ある意味ヒロインにとっては自分の愛を試される道でもあって、そこがまた何ともいえずスリリングで面白かったなあ。
とにかく後半は分岐が多くて、しかもちょっと気を抜くと、すぐさまBAD EDになだれ込んでしまうんです。絶対に、中途半端な気持ちで納得してはダメ。それでは孟徳さんの心を掴むことはできないし、本当の意味での幸せにはたどり着けない。
決して妥協せず、自分の心に正直になって、相手のことを素直な気持ちで見つめなおさなければ、孟徳さんは本当に心を開いてはくれないんですね。
妄信的にただ一方的に相手に従うのではなく、お互いに認め合い信じ合おうとすること。信じたい、信じられると願うこと。その気持ちが大切なのだと…頭でわかっていても、なかなか心からそう思うことは難しいですもの。
だからこそ、ヒロインの愛が試される。辛くて切ないストーリーでした。

しかし、あそこで徐州の話が出てくるとは思わなかったなあ…。
曹操の徐州攻めは、たぶん彼の生涯で唯一非難されるべき戦闘だったのではないかと、私は思ってます。確かに、曹操の側にもそれ相応の理由はあったにしても、もはや虐殺としかいえない行為はやはり人としてやってはいけなかったのではないか、と。
実は、拙サイトで連載中(といっても現在は全く休止していますが)の「姜維立志伝」の中でも、曹操の徐州攻めについて触れている部分があるのです。
うちの小説は姜維と諸葛亮が主役ですから、どうしても曹操というのは対極にあって敵対する存在になってしまわざるをえず、そもそも孔明が曹操に敵愾心を抱くきっかけになった事件として、この徐州侵攻を考えました。
孔明と曹操の接点を考えたとき、私の頭ではこのくらいしか思いつかなかったので;;
で、そんな徐州攻めも、曹操の側から見たらこんなふうになるのか!と、ちょっと驚きだったんです。
さらに、裏切った友人というのがでてましたが、あれって張バクのことですよね。うわ、ここでこういうふうに史実を絡めてくるか! 確かに、信じていた友人に思いっきり裏切られた格好ですもんね>曹操サマ。
そんなこんなで、結構複雑な性格設定がされていて、それもまた孟徳さんの魅力になっているんですよ。
だって、こんなふうにいろいろあって、実際にこういう魅力的で謎めいた人が目の前にいて、その人がとびっきりの笑顔で自分に迫ってくれて、そのくせ癒えないトラウマに苛まれてて、ときおりとても悲しそうで辛そうで…。そういうわけ分からんぐじゃぐじゃの状態だったとしたら、そんなの胸が痛くて、ほっとけないじゃないですか。もう、惚れちゃうしかないじゃないですか、丞相〜〜!
というわけで、孟徳さんルートは皆さんのおっしゃるとおり、すごくすごくステキでした。
胸きゅんでした!
凛々しい横顔もステキだけど…。一緒に酒盛りするときのテラ笑顔とか、ヒロインと手を繋いでいるときの優しい笑顔とか…やっぱ、孟徳さんは笑顔がええねえ〜。
(2010.4.5)


◆乙女ゴコロが痛い…玄徳ルート

ちまちま進めていた【劉備】玄徳さんルート、ようやく終わりました。
シナリオ的にはそれほど派手ではなかったし、劇的な展開や衝撃的なシーンがあるわけでもないのですが…。(→あ、ひとつだけびっくりするようなシーンがあったけど、ここではヒ・ミ・ツ…笑)
うーん。同じ女性として、このルートは辛かったなあ;; ヒロインに感情移入しすぎて胸が痛いっていうか、ゲームを進めながら、(初めて)思わず泣いてしまいました。
孟徳さんルートのときも、きらびやかな侍女や歌妓たちに囲まれた孟徳さんを見て、ヒロインが淡い嫉妬を感じる…なんていうシーンがありましたが、今回はもっと深刻。何しろ玄徳さんは、ヒロインの目の前で呉の孫尚香と結婚しちゃうんですからね。
それまで、自分でも気づかないうちに徐々に玄徳に惹かれていたヒロインが、ようやく自分の本当の気持ちに気づいたときに、玄徳と尚香の婚姻話が持ち上がる、というタイミングの悪さ。
それでも、玄徳の理想を実現するためには、呉との友好関係が欠かせないと、無理やり自分の恋心を封じ込めようとするヒロイン。この頃から、玄徳の態度が急によそよそしくなったこともあって、もう彼女の気持ちはぐちゃぐちゃです。
「信じてもらえなくても、好きになってもらえなくても、そばにいられるだけでいいの。玄徳さんの役に立てるだけで」
最初は、そう言って自分を納得させようとするのですが、現代人である彼女にとって、愛する人が自分以外の女性と結婚していて、しかもその二人を側で見ていなければならないなんて、とても我慢できない辛いことでした。

劉備玄徳が、呉の孫権の妹と一時期結婚していたのは事実です。
明らかに政略結婚ではありましたが、二人の間にどんな感情の交流があったのか、あるいは全くの名ばかり夫婦だったのか、はっきりしたことは分かりません。
でも、いかに史実がそうだとはいえ、乙女ゲーの攻略対象が(名ばかりとはいえ)既婚者になってしまうなんて、そんなのありえないでしょー!と、この展開に驚いたのは私だけではないはずです。
このまま行ったら、悲恋ルートまっしぐら…で、正直BAD EDかと思った;;
もちろん、そこはまあ、うまく収まるんですけどね。
だけど、ヒロインにこんなに辛い思いをさせた玄徳さんに、ひとこと文句を言いたい気分です。もう、ほんっとに玄兄ったら、言葉が足りなさすぎなんですよっ。
孟徳さんが、言葉が多すぎて真意が見えないのと真逆で、玄徳さんは言葉が少なすぎて気持ちが伝わらないんですよね。う〜ん。どっちもどっちだよねえ。(^_^;)
さらに、ヒロインまで勝手に玄徳さんに嫌われたと誤解してしまっているから、もう二人の感情はすれ違いっぱなし。最後までやきもきさせられてしまいました。

そんな中で、芙蓉姫が親身になって心配してくれたのがうれしかった。
彼女、とってもかわいくてステキな女性なんですが、このルートでは(彼女自身の心情を見せてくれる場面なんかもあって)特に魅力的でした。
最初は、少しライバルっぽいポジションなのかな?なんて思っていたのですが、全然そうじゃありませんでした。本気で彼女との友情EDがあってもいいのにな〜なんて思う今日この頃です。

玄徳ルートをやってみて、やはり強く印象に残ったのは、女性にとって一番の幸せは自分が誰かの唯一の存在であることなんだ、ということです。
三国志の時代、男性は複数の女性を妻にするのはごく当然のことだったわけですが、そうは分かっていても、やはり気持ちが納得できないんですよね。
孟徳さんのときも、大勢の妻の一人として平穏に暮らしました…というEDがありましたが、あれってやっぱりBAD EDなんですよね〜。
だからこそ、最後にヒロインに向って玄徳さんが言った「俺は、一生涯お前だけを愛し続ける」という言葉が胸にしみました。
そんなこんなで、なんだかとても印象に残った玄徳さんルートでありました。
(2010.4.15)


◆孫伯符の存在の大きさ…。公瑾ルートクリア

玄徳さんの次は【周瑜】公瑾ルートをクリアしました。
諏訪部さんのちょっと鼻にかかった甘い声が魅力的。私の中では、諏訪部さん=跡部(テニプリ)なので、落ち着いた公瑾さんの声はちょっと意外で、でもとてもステキでした。
さて、三国一の美周郎といえば、これはどうしても孫策との絆が重要な要素ですよね。決してBL的な意味ではなく、純粋に友情というかもっと強い男同士の絆…。夢と志を同じくした者の絆というのでしょうか。
このゲームの公瑾さんも、伯符とともに天下を夢見ていた。伯符に天下を取らせるために、自分のすべてを捧げていたのです。それなのに、伯符はたった1本の毒矢によって暗殺されてしまいます。友を守れなかったことが公瑾の中で深い傷となり、彼はずっと自分自身を許せずにいたのでした。
ヒロインをかばって受けた矢傷がもとで、高熱にうなされる公瑾さんを、じっと見守るヒロインと公瑾さんのシーンが切なかったですね〜。
糖度は少々低めでしたが、周瑜と孫策が好きな人なら、間違いなく泣けるお話なのではないかと思います。
それにしても、呉は多士済々というか賑やかで家庭的でいいなぁ〜(笑)。
癒しキャラとしての魯粛も最高ですし、尚香や大喬・小喬などとっても賑やかだし。
琵琶の調律をしていたときのエピソードが、爆笑でした。ヒロインの答えにいちいち動揺する公瑾さん、もう、かわいすぎですっ!
せっかく10年前の孫堅パパに会いにいったんだから、若い頃の孫策や周瑜にも登場してほしかったですね。これも、ファンディスクで出てきてくれるといいなあ…。
(2010.4.24)


◆師匠の本音にじんときた…孔明ルート

さて、次はいよいよ師匠こと【諸葛亮】孔明さんルートです。
この方、なかなかネット上では評判が高い。ものすごくよかった!と言う人が多い。でも、なぜかうちの娘にはイマイチ受けなかったんですよね。「あっさりしすぎ」なんだそう…。
しかし、本当の評価は自分でやらなければ分かりません。特に乙女ゲーは(笑)。
時として、想定外のことがごく普通に起こりますからね。
そんなわけで、つい先ほど、ようやく孔明ルートをクリアしました。
ええ、ええ、とってもよかったですよ。ヒロインのことを思って、自分の気持ちを抑えようとする師匠の本音に、じんときてしまいました。ほんと、ヒロイン、最後戻ってきてよかった〜〜。

それにしても、最初はびっくりしましたね。今までの孔明とは全く違うキャラで…。
自分の中にあったイメージと、一番ギャップがあったのが孔明さんだったかもしれません。
もう、何かとヒロインに触りたがる師匠、セクハラですやん!と突っ込みつつ、ちらちら出てくる本音にうるっとさせられ…。結局、師匠の手の中でもてあそばれてた感じ?(笑)
他の人をやってるときは、わざと茶々を入れてきたりして、何とも黒さかげんがオチャメな師匠で、こんなふざけた孔明さんでいいの?なんてあきれてしまいましたけど、ルートに入ると一転、すごく真面目でかっこいいじゃないですか!
ヒロインがいないところで口にする本音に、いちいちうなずいたり、胸が痛くなったり…。
何もかも、ヒロインのことを思っての行動だったんですね。
でも、さすがの伏龍も女心の真実までは分からなかった、ということなのかな。だって、女にとっては、自分が好きな人と一緒にいられることが、何よりも幸せなことなんですから。
ラストシーンは娘に聞いていたので驚きませんでしたが、初めてだったらかなり焦りますよね。
え?え?え? このまま帰っちゃうの? もしかしてバッドEDなの〜〜? って、うちの娘はアタフタしたそうです。(^_^;)
あのときのスチル、彼女が帰ってしまった…と思った孔明さん、きっとあの場所でわんわん泣いていたような気がするんです。行ってしまったはずの彼女がそこにいることを知ったときの驚き、喜び…。いつも本音を表に出さない師匠の、全くの素の表情に胸きゅんでした。

初恋の人を一途に思い続ける…。
しかも、その人はいつかは帰してやらなければいけない人だから、決して自分の思いを外には出さずに、ずっと自分の胸の中だけに閉じ込めて…。
はあ。切ないです、師匠〜〜。
とってもとってもステキなストーリーでしたね。

…と、ここまでプレイしてきて、関羽ルートをのぞいては、ヒロインは元の世界に戻ることよりも、愛する人と三国志の世界に残ることを選択しますよね。
それって、彼女にとっては(今まで生きてきた自分という存在の)すべてを捨てることに等しいわけだけど…。それでも、あなたとともに生きることを選びます、っていう。
そういう選択をきっぱりできるところ、すごく強い女の子なんだなあと思います。ある意味、うらやましいかも。
(2010.5.2)


◆翼徳ルートクリア

【張飛】翼徳さんを終了して、これで玄徳軍の人たちはすべてクリアしました。
後は、仲謀と隠しキャラの呉の二人を残すのみ。
ああ、なんか寂しいなあ〜。もっとやりたいよ〜。
早くコンプしたいけど、終わってしまうのがもったいないような…複雑な気分。

で、翼徳ルートですが…。
すみません、正直、あまり印象に残りませんでした;;
年上なんだけど、心は子ども、な翼徳さん。
自分の気持ちにまっすぐで、感情がストレートで、すぐに行動にあらわれる人。そんな彼が、ヒロインを元の世界に帰してやろうとして、必死で自分の気持ちを抑えようとする…。
一緒にいて、自分が安心できるタイプではないけど、彼とともに成長していくという感じなのかな。
ゲームを始める前は、もう絶対この人は、「薄桜鬼」の平助タイプだろうと思っていたんです。確かに、似通っている部分もあるんだけど…でも、やっぱり全然違う。
平助は、かわいいところもあったけど(たぶんそういうスタンスで作られたキャラだったんでしょう)、でも決してそれだけじゃない。かわいさとか、切なさとか、いじらしさとかに胸きゅんにさせられつつ、それでも彼の凛としたかっこよさに惚れていたんですよね。
そういう意味で、私は翼徳さんに対しては、あまり切なさとかかっこよさとかを感じられませんでした。
ごめんなさい>保志さんなのに;;
しゃべり方は、悟空まんまっていう感じでかわいかったんだけどねー。
やっぱり張飛のキャラで乙女ゲーということ自体、ちょっと無理があったんでしょうか。「北方三国志」の張飛は、もう反則じゃないの!っていうくらいかっこいい漢だったんですけどね。まあ、こちらも、乙女ゲーの攻略キャラタイプではありませんが。(^_^;)
(2010.5.7)


◆楽しかった…仲謀ルート

呉の俺様王子、【孫権】仲謀をクリアしました。
君主ルートは時間かかりそうだし、ゆっくり行けばいいや、と思ってたのですが、やり始めると面白くて、結局一晩でクリアしてしまいました。
あ〜、もう、かわいいなあっ>仲謀!
最初はえらそーだし、強引だし、むかつくヤツだな!(怒)だったのですが、だんだん本音が見えてくるにつれて、なんかかわいくって…。エピソードの一つ一つが、すごく微笑ましいし。
こういうのを、典型的なツンデレキャラというんですね〜。しかも、めちゃくちゃ分かりやすい(笑)。他の人がいろいろと分かりにくいので、あまりにも本音がストレートに大爆発!で、分かりやす過ぎる態度に、思わずくらっとよろめいてしまいました。

正直、ツンデレも俺様も年下キャラも、私的にはあまり好きじゃないので、プレイする前は、絶対こいつだけは好きになれないタイプだろうと思ってました(爆)。順番を先延ばしにしてたのも、イマイチ魅力を感じていなかったからなんです。
それが、まあ、何と!! 
自分でも意外なんですけど、ストーリーは別にどうということもなかったのですが、キャラ的には、もしかしたら一番好きかもしれないですよ>仲謀。
我ながらびっくり…。やっぱり、まさかの乙女ゲーですね。(^_^;)
というのも、確かに「三国恋戦記」はとても良くできたゲームだと思いますし、総合的には「薄桜鬼」よりも上なんじゃないかとさえ思うんです。
ただひとつ残念なのは、私的には、「薄桜鬼」の平ちゃんほど「どツボ」にはまれるキャラがいなかったことなんですね。もちろん、孟徳はかっこいいし、玄兄は優しいし、子龍は頼りがいあるし、文若はけっこう胸きゅん♪だし、雲長は切ないし…。皆さんそれぞれ、とっても素敵なんですけど…。
そうなんだけど…。
う〜ん、何なんだろう…? もうひとつ、頬っぺたひっぱたかれるようなインパクトに欠けるというか。どうしようもないくらいの萌えにはちょっと届かないというか(笑)。

そんな中で、最後に遅れてきた俺様ツンデレ王子!
あれれ、なんかヤヴァいよ…。
お、おかしいな…。こういうキャラって苦手なのに。
イラッとするし、子どもっぽいし。森久保さんの声も、それほど好きじゃないし…。
でも、けっこうイケメンだよね。金髪だぜっ。照れちゃったりして、なんか、かわいいじゃん。…な〜んて、自分でもとまどいつつ、気がつくとしっかりはまってました(笑)。
出会ってすぐの頃はほんっとに嫌なヤツなんだけど、実はヒロインより年下だと分かったあたりから、二人の関係が(というか位置関係が)逆転して、楽しくなってくるんですね。
もう、呼び捨てだし(大笑)。
さらには、自分がヒロインのことを好きなんだ、と気づいてからの彼の態度がすごく男らしくてきっぱりしてて、そういう素直なところにやられちゃったのかもしれません。
だって、今までやってきた他のキャラたちって、最後の最後になるまで、はっきりと告白してくれないじゃないですか。そのために、二人の思いがすれ違ってしまい、ヒロインはしなくてもいい誤解やジェラシーに心を悩ませるはめになる;;
だからこそ、きちんと自分の思いを伝えて、その上でヒロインの気持ちを優先してくれる、男らしい王子さまのかっこよさが際立っていました。

「もう一度、やり直しさせろ」←爆笑でした!(^^)
(2010.5.11)


◆全キャラ(一応)クリアしました!

「三国恋戦記」ようやくフルコンプです。
時間のあるときにぼちぼちとしかやらないので、ずいぶん時間がかかってしまいました。
最後の攻略キャラは、「隠しキャラ」の早安くん。
早安は、呉の君主である仲謀とは腹違いの弟という設定です。
どうも私は、それほど詳しくないのですが、孫早安という人物は実在していたようですね。
同じ父の子に生まれながら、妾腹の子というだけで誰にも自分の存在を認めてもらえなかった早安は、唯一居場所を与えてもらった公瑾の命令に従うだけの人生を歩んできました。抗うことも、疑問を感じることもなく、ただ命じられるままに戦い、時には人の命を奪うことも。
そんな彼が、初めて公瑾の命にそむく。ヒロインを守るために、公瑾と刃を交える。
公瑾がものすごく極悪な役回りでびっくり!
そういえば、仲謀ルートでも一度、公瑾に殺されてBAD EDなんてことがありましたっけ;;

冷たく何の感情も宿さなかった彼の双眸が、ヒロインとふれあうことによって、次第に人としての輝きを取り戻していくところがかわいい。
ちょっととまどったり、はっとしたり、人形みたいに冷淡だった早安の表情が、少しずつ動いていくのがいいですね。街中の食堂で、ヒロインが食べる姿を幸せそうに見つめる笑顔がステキで、ちょっと胸きゅんでした。
ルートが短いこともあって、恋というにはちょっともの足りない感じもありましたが、なかなかいいお話だったと思います。
そういえば、「その後」の生活が具体的に描かれていたのって、早安ルートだけじゃないでしょうか。
他のキャラの場合は、まだまだこれから先がいろいろ大変…な感じもするんだけど、早安との未来はきっとこんなふうに穏やかで、世の中の動向や情勢には関係なく過ぎていくんだろうなあ…と思えて、ほのぼのしました。
ある意味、一番ハッピーエンドだったかもしれないですね。
(2010.5.17)


◆そして、まだまだ…終わらない!

さあて、ようやく一通り終わったところで、2巡目に行こうと思います。
とりあえずもう一度じっくりやってみたいのは、孟徳さん、玄兄、雲長さん、師匠…ああ、やっぱりどの人もやりたくてたまらないっ(笑)。皆さんのステキボイスを、一日中聞いていたい。
心のおもむくままに、二次創作っぽいのも書いてみたいなあ、と思うんですけど、なかなかアイデアが形になってくれません。
ところで、結局、誰が一番萌えツボだったの?という話ですが…。
公式ページでは、キャラの人気投票なども行われていますが、私的にはちょっと絞りきれない感じなんです。
ストーリーとして印象に残っているのは、孟徳ルートと玄徳ルート。次いで雲長ルート、孔明ルート。でもキャラ的に気になるのは、仲謀、孟徳、文若…といったところなんですよね。
あまりに面白すぎて、夢中で1巡目をやってしまったので、ゆっくり振り返る暇もなかったような…。
とにかく2ヶ月間、目いっぱい楽しませてもらいました。
後は、ファンディスクの発売を心待ちにしつつ、もう一度「恋戦記」の世界にトリップしてこようと思います。



2010/6/6

「三国恋戦記」公式ページ

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