I LOVE 三国志

趙雲の恋(というか、趙雲さまに恋?)

数いる三国武将の中でも、姜維や関平と並んで大好きなのが趙雲です。
最初に三国志にはまった頃は、孔明さま一直線!だったのですが、いつの間にやら孔明サマは別格(神棚の上の方)になり、趙雲が一番になりました。
その後、姜維によろけ、関平に萌え……(笑)。いろいろはまってきましたが、近頃では再び元々の趙雲熱がぶり返しています。
うちのサイトの趙雲は、ご本家・パラレルともに物分りがよくて、大人らしい気配りができて、誠実でまっすぐで男前で……という絵に描いたようないい男。私の趣味というか欲望がすべて込められているかのような、ステキな男性になっちゃってますね。
そういえば、以前に「妄想バトン」というお題がまわってきた時も、迷わず対象は趙雲でした。
姜維や関平ではちょっと若すぎて、「萌え」はするけれど「燃え」ないし(妄想というからには燃えなくては)、孔明サマは妄想などという不謹慎な気持ちを抱く対象にはなりえません。
やっぱり、趙雲! だって大人なんですもの〜〜。
その上、近づきがたいという雰囲気でもないし、こちらの想いを優しく受け止めてくれそう。趙雲なら、あ〜んなことやこ〜んなこと(どんなこと?)も、ちょっぴり照れながらもやってくれそうな気がしませんか。
ああ、妄想200パーセント!(笑)

ところで趙雲というと、しばしば「女嫌い」というふうに解釈されていることがありますね。
実際にはどうだったのか、知るよしもありませんが、もし彼が一生妻帯しなかったのだとしたら、それはそれで趙雲らしいなあという気もします。
乱世に生きる男の心構えとして、いつ戦場で果てても悔いはないという覚悟だったでしょうから、妻子など必要以上に未練となるものを持ちたくなかったとしても不思議ではないし、残される者の悲しみを思えば、最初からそういう関わりを持たないように心がけていたかもしれません。
何よりもお仕事第一の真面目な趙雲のこと、女性なんかにかまけている暇はなかったということでしょうか。まして、その場限りの女性を相手にする、というような不実な行為は、彼にはできなかったんじゃないかな(……と、ものすごい聖人君子だと思い込んでいる私)。
後に趙雲の後を継いだ趙広、趙統も、実子ではなく養子だったとも考えられますし。

で、「女嫌い」なんてレッテルが貼られたりするわけですが、ちょっと待って! 私としては、どうしてもそれでは納得できないんですよ。
妻帯しなかったのは事実かもしれない。浮いた噂も聞かないし。
でもそれは、女が嫌いなんじゃなくて、あまりにも深く愛しすぎた女性がいたから……。一生をかけて、一人のひとを愛し抜いたからだ、ってそんなふうな解釈はできないでしょうか。
ああ、こういうシチュエーションこそ「語り部」魂が疼く〜〜〜っ!
そんな訳で、私の脳内設定では、趙雲が愛したただひとりの恋人というのが存在します。
元々は大昔に書いていた姜維くんの小説(「姜維立志伝」の前身)に出てくるエピソードなのですが、その女性『翠蓮』との恋は、結局、悲恋で終わってしまいます(蛇足ですが、趙雲と翠蓮の間に生まれた娘が、「君ありてこそ」「我が命尽きるとも」に登場する姜維の妻 香蓮ということになるんですね)。
二人の物語は、いつかまた詳しく語る機会もあるかもしれません。

「三國無双」でも大ブレイクの趙雲ですが、私が大昔に三国志にはまった頃は、結構地味な二番バッターっていうイメージでした。
なにしろ主役は、劉備・関羽・張飛の濃〜〜い義兄弟たち。さらに神様みたいな諸葛孔明。敵役にも、これまた濃すぎる曹操や董卓や呂布や司馬懿など、なにしろ個性あふれる英雄豪傑たちが数多登場する中で、趙雲のキャラクターはあまりにもまともすぎてインパクトに欠けるのです。
それでもその誠実で控えめな人柄と、自分に課せられた任務はどんなことがあってもきっちり果たすという職人技のような強さに、イチコロでまいってしまいました。
後年、諸葛孔明が最も頼りにしたのは趙雲だったんじゃないかと思います。立場的にも、趙雲と孔明って似ているような気がするんですよね。
劉備・関羽・張飛の三人っていうのは、これはもう何があっても一心同体の義兄弟なんですけれど、孔明や趙雲は劉備にとってはあくまでも部下です。同じレベルじゃない。そのことを、孔明も趙雲もよくわかっていて、内心寂しい思いはあったかもしれないけれど、決してその立場をはみ出すことはなかった。そんな二人だからこそ、お互いに強い信頼関係で結ばれていたのかもしれません。
寡黙で頼りになる『いぶし銀』のような男――。
やっぱりステキです、趙雲サマ。(*^。^*)