いにしえ夢語り蜀錦の庭言の葉つづり




関平アラモード あとがき……のようなもの

「関平ちゃんまつり!」企画として、SSを何作か書いてみました。ここでは、その内輪話といいますか、あとがきめいたものを綴ってみようと思います。
もともと、短編や詩といった散文は得意ではありません。突き放したというか、削ぎ落としたというか、切りっぱなしの文章は、どうも気持ち的に落ち着かないのです。シチュエーションにしても、どうしてもある瞬間だけを切り取ったような感じになってしまいますし。
もちろん、そういう作品で、とてもすばらしいものをたくさん知っていますし、こんな風に書けたらいいなあとうらやましく思うものの、私にはとても難しそう。
それが今回、特集の企画として取り組まざるをえなくなりました。
長い作品を仕上げるには、準備も時間も足りないし、さりとて私にできることといったら(CGはまったくダメですからね)、やはり小説しかない。それも勝負の早いSSなら、がんばれば何作か書けるかも……と意を決して。
悪戦苦闘の末、どうにかこうにか「まつり!」開催にあわせて、4作を掲載することができました。

「子の心 親は知らず」
少しだけほのぼの路線にしてみました。関平は父である関羽を、父親として以上の想いで見つめているのですが、関羽はそんな息子の気持ちにはまったく気づいていません。切ないような、甘酸っぱいような、関平にはこういうシチュエーションが似合うなあ……と。
趙雲が出てくるのは、まったく語り部のシュミ以外のなにものでもありません(笑)。

「埋み火」
シリアスモードの関平です。関平の最期は、いつかもっときちんとした形で書いてみたいと思っていますが、今はこれで精いっぱい。最期の瞬間は、悲しくてとても書けない……。

「眸子(ひとみ)」
いつも趙雲とペアで描かれる阿斗ですが、関平とセットにしてみました。赤壁の戦の後、益州へ出兵するまでの荊州での日々が、関平にとっては、唯一穏やかな時間だったのではないかと思います。こんな日常風景だったら、いいですね〜〜。

「春の嵐」
関羽に出会った頃の関平の気持ちを書いてみたのですが、やっぱり少し変ですか?女の子みたい……ですよね、関羽に対する気持ちの有り様が。ちょっと妄想が暴発気味の最近のワタクシ。この路線はこのあたりで止めておいた方がよさそう(笑)。

本当は、もっといろいろなバリエーションがあればいいのかもしれません。コメディとか、パラレルとか……。でも、やっぱりダメ。そういうのは私には書けない。
そのあたりは、ほかの方におまかせして、私は私の路線で行くしかないよ、と少々開き直りの今日この頃です。
つたない話を読んでいただき、ありがとうございました。

関平LOVE!

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