今月のお気に入り


るろうに剣心
−明治剣客浪漫譚−




ずいぶん長い間、「今月のお気に入り」をさぼってしまいました。
実は、「るろうに剣心」を取り上げたいと以前から思っていまして、開設記念の5月には、なんとかスペシャル版でアップしたいと思っていたのです。ところが、4月に入って仕事が忙しくてとてもじっくり考えている暇もなく、そうこうしているうちに、サイトの開設記念日は迫ってくるし……。
で、またまた手抜きになってしまうのですが、これまでブログでいろいろと書いてきた記事を並べてみることにしました。改めて見直してみると、けっこう「るろ剣」について語っているんですよね。
もとよりきちんとしたレビューではなく、その時その時のメモ書きの寄せ集めのような内容ですが、特に面白かった京都編(志々雄編)を中心に、いろいろと書き散らしていますので、よろしければ笑って読んでやってください。


◆志々雄編のあらすじ
「るろうに剣心」の主人公緋村剣心は、かつて幕末の京で暗殺の剣を奮い「人斬り抜刀斎」と恐れられた長州系の浪士だった。動乱の時代が終わり、明治維新を迎えようとした時、剣心は自分の役割は終わったとして姿を消す。
自分が犯した罪の深さに気づいた剣心は、逆刃刀(さかばとう)を手に「殺さず」を心に誓って、天涯孤独の「るろうに(流浪人)」として放浪していたのだ。
そして舞台は明治10年、ふとした縁で江戸神谷道場に居候することになった剣心は、道場主の神谷薫をはじめ心を許せる仲間たちに囲まれ、穏やかな日々を送っていた。
そんな剣心の前に、一人の男が現れる。
かれこそ、幕末の京で抜刀斎と幾たびも死闘を演じた「壬生の狼」、新選組三番隊組長斎藤一。
斎藤は問答無用で剣心に勝負を挑み、10年前の決着をつけんとするかの勢いで襲いかかる。あくまでも「殺さず」を貫こうとする剣心だったが、斎藤と死に物狂いの戦いを続けるうちに、かれの中に封印したはずの「人斬り」の血がよみがえり始め……。
斎藤は、今は警察官として勤務していたが、実は大久保利通の密命を受けて、剣心の腕を試すために現れたのだった。
その目的、大久保が剣心に明かした頼みとは――。
今、京で、志々雄真実(ししおまこと)という男によって日本を揺るがす陰謀が進められている。斎藤と協力して志々雄を討ち、かれの企みを阻止してもらいたい、というもの。
志々雄真実は、剣心が消えた後「人斬り」の任務を引き継いだ男だった。多くの暗殺・謀殺に手を下し、重大な秘密を握ったため、維新後、明治政府によって抹殺されようとしたのだ。
瀕死の重傷を負いながら、死の淵からよみがえった志々雄は、復讐の鬼となって、明治政府を根底から揺るがそうとしていた。
もはや「人斬り」は捨てたとして、一度は大久保の依頼を断ろうとした剣心だが、大久保が志々雄の部下の手によって暗殺されたことを知り、京に向かう覚悟を決める。
剣の師である比古清十郎と再会した剣心は、「人斬り」の血を封印した上で奥義を会得するための、命がけの修行に挑む。
志々雄の配下である十本刀たちとの壮絶な死闘が始まった。江戸の仲間たちも剣心の後を追って京に向かい、それぞれの闘いに身を投じていく。
そしてついに、志々雄真実と決着をつけるその時が……。



「るろうに剣心」ブーム再来? (2006/08/15)

最近、「るろうに剣心」関係の再販や復刊などが大々的に行われている。
新しくゲームが発売されるのに関わってなのだろうか。よくわかんないんだけど。
にしても、今またなぜ「るろ剣」なのか?
と思っていたら、ヤフーで特集サイトを見つけた。
ほお〜〜。なるほど、放送開始10周年なのね。
DVDボックス欲しいよお…。でも高い(泣)。全部が無理なら、せめて、志々雄編だけでも! 斎藤と剣心の対決シーンだけでも! …と、どんどん夢は小さくしぼんでしまうのだったが(爆)、ほんとに欲しいなあと。

私と「るろ剣」の出会いはアニメである。それも、本放送は途中から。何だかよく分からないが、やたらカッコイイ斎藤一が出ているという噂を聞いて、見出したんだっけ。
その後、最初からビデオをレンタルして、はまりました! どっぷりと(笑)。
後からマンガも全刊読んだけれど、やっぱりアニメではまった感が強いなあ。絵がすごくかっこよくて、動きもよくて、BGMも鳥肌もんで、とってもハイクオリティ。
特に、瞳に横線のハイライト(光)が入るのって、この作品がはしりだったんじゃないかと思う。
さらに、私的には、「るろ剣」といえば斎藤一、斎藤一といえば「るろ剣」である。
このやたらストイックでせくすぃ〜(笑)で、「狼」丸出しっていう雰囲気の斎藤が、一番私の中のイメージに近い。というより、「るろ剣」を見たせいで私の中の斎藤のイメージが固まってしまった、といった方が当たっている。
これについては、本館サイトの新選組エッセーで、以前熱く語ったことがある。よかったら、見てやってください。→<こちら>
そういえば、MORIさんからもリクエストいただいてました。ぜひ、近いうちに「今月のお気に入り」で「るろうに剣心」を取り上げてみたいと思っています。


「るろうに剣心」がキッズステーションに (2007/11/22)

きゃああああっ!…と、またまたけたたましいこと(笑)。
何を狂喜しているかといいますとですね。
ふふふ…。やった〜〜!
12月から「るろうに剣心」がキッズステーションで放映されるんですって♪
わ〜〜い。うれしいなっ。(*^_^*) これでまた、楽しみができました。

実は今、一番テレビ(ケーブル)でやってほしいと思っているアニメが、「デスノート」、そしてこの「るろ剣」なんですよ。「デスノート」はともかく、「るろ剣」はね〜。志々雄編だけでもDVD買おうかって真剣に思っていたくらい。
少し前に、同じCSのアニマックスで放映されていたので、しばらくは再放送も無理かなあとあきらめていたのだが、まさかキッズステーションでやってくれるとは…!
う…うれしい誤算です。
これでまた、あの「かっこいい」斎藤一ちゃんに会えるのね。(^^)
はっ! 「一ちゃん」なんて呼んだら、一撃で斬られちゃいそうだわ。
「悪 即 斬!」なんてね〜。
とてもじゃないけど、おいそれとお側には近寄れない。そこがまたス・テ・キ。(←うれしさのあまり、ちょっとテンションがおかしいでござる。ほっといてやってくだされ)


「るろうに剣心」始まりました (2007/12/11)

さてさて、待望の「るろうに剣心」が昨日からキッズステーションで始まりましたね。
先行放送として、土曜日だったか日曜日だったかに、テレビ版の1・2話とOVAの「追憶編」と「星霜編」を放送していたようですが、これは見ませんでした。
だって、OVAの方はめちゃくちゃ話が暗いし、絵も全然違うし…。
あんな悲惨な話にするくらいなら、テレビに間に合わなかった原作の「雪代巴・縁編」をそのままアニメ化してくれれば、まだいくらか救いもあったのになあと思います。
先日、ニコニコ動画で「星霜編」のラストシーンを見たんですが、やっぱり最後は剣心死んじゃうんですよね…。薫もかわいそうだし、なんだかやりきれない終わり方だったなあ。
巴との過去は、剣心にとって清算しようにも精算しきれない深い傷かもしれない。でも、そういう悲しい過去を引きずった剣心だからこそ、最後は薫と幸せになってほしいと、心から願わずにはいられないんです。

あらま、前置きというか横道が長くなっちゃったわ。(^_^.)
久々に見た第1話。ほえ〜〜、剣心って、こんなにかわいかったんだ♪
どうも京都編のイメージが強くて…。
初めの頃の剣心って、顔立ちも女の子みたいだし、最初から「おろおろ剣心」全開で、かわいいったらないよ。シリアスモードとの落差が、これまた絶妙にいい感じです。
しっかし、どう見ても 二十七歳 には見えないんですけど(爆)。剣心といい、師匠の比古先生といい、飛天御剣流の方たちって、みなさん究極の若づくりなんでしょうか…??
これから毎回しっかり録画して(たぶん、ディスク保存は京都編だけしかしないと思うけど)、じっくり楽しみたいと思います。


いよいよ、クルーッ! 「るろ剣」志々雄編 (2008/01/23)

さてさてさて! いよいよですよ。
現在CSの「キッズステーション」で放映中の「るろうに剣心」。明日からいよいよ「志々雄編(=京都編)」が始まります。
第28話。サブタイトルは「新たなる血戦への序曲・迫り来る狼の影!」。
タイトルからして、かっこいい〜〜。(^^)
この「狼」というのが、実は元新選組隊士 斎藤一のことなんですが、斎藤と剣心の戦うシーンは、ほんとに圧倒的迫力で、アニメ史上に残る屈指の名シーンだと思います。
今までは、何となくだらだら見てた感があったんですが(笑)、明日からは、抜け落ちのないようにしっかり録画して、きちんと襟を正して見ようと思ってます。

それにしても、この第28幕から30幕にかけての展開はすごかった!
京都編の導入に当たる回なんだけど、このときの剣心と斎藤の死闘のすさまじさといったら! まばたきする間もないくらいのスピードと動きで、その迫力に圧倒されてしまいます。
音楽がまたよくて〜〜。ほんとに鳥肌が立ちました。
テレビアニメとしては、最高のクオリティじゃないかなあ。
ああ、DVDボックス欲しいよお……。でも高い(泣)。
全部が無理なら、せめて、志々雄編だけでも! 斎藤と剣心の対決シーンだけでも!……と、どんどん夢は小さくしぼんでしまうのでした(爆)。


狼は狼、人斬りは人斬り (2008/02/06)

京都編に突入した「るろうに剣心」。いよいよ 斎藤キターッ!と思っていたら、いつの間にか新月村の話も終わって、早くも剣心と瀬田宗次郎が戦ってるじゃありませんか!
わあ〜、毎日(月〜金)放送だと、さすがに展開早いね。

久しぶりに斎藤一サマのお顔を拝しましたが、やっぱりこの斎藤は、渋くてニヒルでかっこええ〜〜。そして、強い!(←ここ重要)
悪人ヅラですが、実際かなり極悪で容赦ない人ですが、決して悪党ではありません。
作者の和月さんは、新選組もお好きだとのことで、「るろ剣」でも敵対する維新志士の立場にいた剣心を主人公にしているにもかかわらず、決して新選組や旧幕府を単純に「悪」としては描いていないんですね。
幕末の混沌の中で、新選組も倒幕派の浪士も、それぞれが自分の信じるものに従い、己の正義のために命を懸けて戦ったのだ、ときちんと評価してくださっているのが、新選組ファンとしては何ともうれしいところです。
むしろ、倒幕を成し遂げ、新しい明治という世を作り上げた維新政府の中に、腐敗と堕落の影を見ている。だからこそ剣心は、人斬りによって維新の功労者となった己の過去に訣別し、一介の流浪人(るろうに)としてさすらっているわけです。
剣心は自分が奪った幾多の命への贖罪から、今後は決して人を殺さず、自分の愛する人たちを守り抜くことを誓う。それは、剣心の正義であるわけですが、かたや斎藤は、今も「悪即斬」という信念を貫き通す「壬生の狼」そのものでした。決して人に飼われず、組織に拘泥せず、ただ己の信じる正義にのみ従って行動する男。彼は今もなお、新選組の残滓を引きずりながら、幕末の世を生きているのです。
「るろ剣 京都編」では、そんな斎藤の名セリフの数々が炸裂!

 不殺の流浪人などと、自己満足のエセ正義に溺れおって。
 人斬り抜刀斎が人を斬らずに、どうして人を守れる。
 狼は狼、新選組は新選組。そして、人斬りは人斬り。
 人斬りに戻る決心はちゃんとついたか? なあ、抜刀斎…。

 犬は餌で飼える。人は金で飼える。
 だが、壬生の狼を飼う事は何人にもできん!

うっひゃ〜〜。しびれますわっ。
もう、もう、私の中の斎藤のイメージはこれで決まり!
それにしても、アニメの声をやってらした鈴置洋孝さんが亡くなってしまわれたのが、本当に残念です。(T_T)


比古先生の登場です! (2008/02/14)

「るろうに剣心」に、ついに剣心のお師匠さまである比古清十郎サマが登場です!
この比古先生というのは、ある意味「るろ剣」最強の剣士ではないのか、というのが我が家の(私と子どもたちの)一致した見解なのですが…。
もちろん、「るろ剣」で一番強いヤツといえば、これは文句なしに志々雄真実(ししおまこと)ということになるだろうと思いますけどね。
結果としては敗れたものの、とにかく、彼は剣心には負けなかったわけですから。それどころか、剣心・左之助・斎藤・蒼紫という4人が束になっても志々雄にかなわず、あまつさえ剣心の最終奥義「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)」を喰らっても倒れなかったんですよ〜〜。
志々雄が負けたのは、人体発火という自滅だったわけで、もしそれがなかったら、完全に剣心が負けていたでしょう。

ジャンプマンガの王道というか何というか、話が進むにつれ、主人公も敵もどんどんレベルアップしていき、収拾がつかなくなってしまうことがよくあるんですよね。
途中からもう、こいつら人間じゃねえ…(^_^.)、みたいな(笑)
剣心の強さは最初からピカイチでしたが、斎藤や志々雄といった強敵が登場するにつれ、どんどんより強くなっていきましたねえ。
前述の比古先生は、剣心の師匠ですから、もちろん剣心と同等あるいはそれ以上に強いんですが、奥義の伝授では、ついに剣心は師匠を超えてしまいます。まあ、主人公ですから、当たり前といえば当たり前。
それでも、なぜか比古先生って、ものすごく強い人に思えてしまうのはなぜだろう? いや、実際強いんですが…。志々雄と剣心の次くらいに(笑)。
思うに、剣心が見た目優男すぎて、か弱い感じがするのに対して、比古先生は見るからにたくましく、精神的にも強そうで、負けそうな気がしないせいかもしれません。
志々雄と直接対決してないから何ともいえませんが、比古先生の「強さ」というのは彼らのレベルとはちょっと違うというか、全く別格という感じがするんですよ。
何はともあれ、比古サマLOVE!(あ、斎藤さんの次に、ですけど)
てことで、今日はバレンタインデーですねえ(笑)。


志々雄くん、キターッ! (2008/03/06)

ただ今京都編真っ最中! 盛り上がりまくっている「るろうに剣心」が、ついに剣心と最大の宿敵 志々雄真実との対決に突入です。
はあ〜。それにしても早い早い!
すごく長かったイメージがある京都編ですが、さすがに週5日放送だと、あっという間ですね。というか、るろ剣の京都編って、つなぎの話とか本筋に関係ない遊びの話が、まったくと言っていいくらいないんですよ。
だから、長くても、展開が一直線でダレないんですよね。ドラゴンボールみたいに、1ヶ月(4回)くらい見なくても、まだ同じ敵と戦っていて進展がない、なんてことは絶対にないわけです。
次から次へと強敵が出現して、怒涛のストーリー展開なんですが、きちんと割り振りが計算されているんですね。
ちなみに、剣心と志々雄の対決は4回かけてじっくりと描かれます。
それにしても、やっぱり志々雄は強い…。

今回、録画しながら京都編をじっくり見直すことができたわけですが、やっぱり「るろ剣」は面白いですねえ。
10年以上も昔のアニメだなんて思えないクオリティの高さには、今さらながらびっくりです。オープニングとエンディングなんて、アニメーターさんの趣味の世界としか思えないしね(笑)。
京都編が終わったら、改めて感想をまとめたいと思います。



以上が、ブログに書き留めた記事たちです。
あくまでも「不殺」を貫く剣心の生き様が、本当にかっこいい!
それも、平和ボケしたどこかの国の文化人たちとは違い(爆)、口先だけではなく、本当に己自身の命を賭けて「不殺」の信念を守り通すのです。
しかし、鵜堂刃衛や斎藤一、志々雄真実らとの死闘を繰り広げるうちに、剣心の中で、知らず知らずのうちに捨てたはずの「人斬り」の血がよみがえり始めていく。本当の強敵を倒すためには、「不殺」などというぬるいことを言っている余裕はないからです。
それでも、剣心は人を斬らない。絶体絶命の窮地に追い込まれても、「不殺」の誓いを破ることは決してしない。
志々雄との対決は、剣心が「るろうに」でいられるか、それとも元の「人斬り」に立ち戻ってしまうか、ぎりぎりの選択を迫られた闘いでした。さらに、己の中の幕末という時代に訣別するためにも、避けては通れない道だったのです。
最終奥義「天翔龍閃」を会得する修行を通して、己の命を軽んじるな、という真理に気づくくだりが感動的でした。自分を待ってくれている人のために、自分を信じてくれる人のために、愛する人のために、必ず生きて還るのだ、という強い意志。それこそが何にも勝る強い力になるのだ、という単純すぎるほどの真理。とはいえ、それが一番難しいことなのですけれどね。

はあ〜。改めて見直してみて、本当にすばらしい作品だったなあと心の底から惚れ直しています。
いろいろと思うことはたくさんあって、とても書ききれません。いつか落ち着いたら、もう少しきちんとしたレビューをまとめてみたいと思っています。



2008/5/5


●るろうに剣心オフィシャルサイト「るろうに電信」