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Web拍手お礼用






晴れ上がった空に ひとひらの雲
それは あなたの夢の欠片――

思い出はいつも浄化されて 美しいものしか残らないから

あなたの苦悩も 悲嘆も 慙愧も
すべては 五月の空の蒼に溶け込んで……

雨なんて降っていないのに
ふいに ぽつり、と手のひらに落ちてきたもの

それは こぼれ落ちた夢のしずくだろうか
今も中空にただよう あなたの思いの残り香のように――




実は、5月下旬、あまりにもいいお天気が続いたのですが、そんなことさえも悲しくて……。
「あなた」が誰なのか、ここではきちんと特定していないのですけれど、この季節になると、やっぱり函館で死んだ土方さんのことが思い出されますね。
沖田くんの命日も近いし、毎年5月には、ちょっとおセンチになってしまいます。
さらに今年は、ずっと見ていた「人形劇三国志」が終わったこともあって、孔明サマや姜維くんのこともしみじみ心に残っているのでした。
志半ばで斃れたすべての男たちに――ということにしておきましょう。

◆加筆したページはこちら→「夢のしずく」